2週間ほど学会ウィークに着き,いろいろ動き回っていました.高分子学会→材料学会→ISPAC→繊維学会…疲れました.そりゃそうだと言われておりますが.
で,M2の学生さんたちも就職活動が終盤を迎えています.また,種々大学は言われているところです.まぁ,いろんなひとがいろんなご意見を持っているのですべてをすくい上げるのは無理ですが.
地方国立大学としては,「研究」「教育」がメインで,教員としては「運営」が仕事としてやるべきことかな,と思っています.(重み付けはそれぞれあると思いますが)私自身はそれぞれ1/3ずつかな.
大学は研究だけしてたらいい,ってことはないです.研究を通した教育は一番大事ですが,そのためには教育は必ず必要.そのための機会を作るのは力を入れている(つもり).おそらく,古い世代(私が学生だった頃)と比べて一番変わったのは,そういう意味での教育をするようになったことだと思っています.
その上での研究だと思います.特に工学部においては.たまたま,会社ではやりにくいわりには役に立ちやすい基礎に近い研究をやっているからこそ,基礎研究をきちんとやりたいです.あと,基礎は役に立たない,目立たないというのは性質(性格は逆です)的にはありえない.繊維学会でとある先生に指摘されたのですが,いわゆる団塊Jrで人が多い割には,就職氷河期真っ只中を生きてきたせいもあるのか,
「目立ってなんぼ」
です.人と一緒ならいる意味ないよね,位の勢いはあります.ですので,このような形で「高分子学会広報委員会パブリシティ賞」を学生さんの研究で取れたのは本当に嬉しいですし,これが基礎的な研究に目を向けてくれるようになったらいいな,と.基礎的な研究って目的のない研究じゃないですよ.工学部なので,あくまで発展させるべきゴールがあってこその基礎です.
おめでとう!
ってか,このあたりの話は,某外資系に転職したZ君と意見が一緒(笑).そうだよなぁ,とか思いながらだべっていました.
あと,「運営」にも入るのですが,国際化や留学生獲得などもありますよね.今の工学教育,その後の学生の進路を考えたときに「グローバル」がないのはちょっとありえないです.一線級とたたかうならPhDはあったほうがいい(この話はまたします)のですが,とりあえず国内で勝負するなら修士でもなんとかはなる.ただ,海外との関わりは必須.
となると,最初のバリアをいかに低くするかが勝負です.楽しい,面白かった,勉強になった,自分が成長できた,という体験が必要でそのためにはいろいろ動いていたりしています.グダグダ外から大学に文句言っている人はぜひとも入ってほしい,海外の学位をありがたがっている人も含めていろいろ見てほしいです.
今回の写真は高分子未来塾のイベントのMoving Labに参加したときの写真で.(N様ありがとう)高校生に直接働きかけるイベントももっと大学でもやりたいですね.J-PARCやKEKと組んでもいいかなぁ,とか.
結局,誰もやっていないこと「しか」燃えない,ってのが一番いいところでもあり,欠点でもあるような.
6月,7月も大変な予定になっていますが,まぁ頑張っていきます.